オーガニック植物成分 シアバターOrganic plant ingredient sheabutter

オーガニック植物油脂の一つにシアバターというものがあります。シアバターとは、シアーバターノキの種子から抽出される植物油脂のことで、食品、薬、コスメなど、様々な製品に使用されています。シアバターは、精製油は白色、未精製油はクリーム色で常温では固形なのですが、36度前後になると、溶け出して液状になる特性をもっています。
シアバターに期待できる効能は、セージの効能などと違い、薬や化粧品など肌に塗る場合に特に発揮され、保湿や抗炎症作用、肌の保護と回復、血行促進や抗酸化作用などのアンチエイジングや、日焼け止め、やけどや筋肉痛の鎮静効果などが期待されます。
シアバターには精製油と未精製油があります。色で違いが分かりますが、それ以外にも性質に違いがあります。精製油のシアバターは、化学精製によって臭い、色、不純物などが除去され、製品として安定性があることが特徴です。そのため製品への使用が容易ですが、不純物などを取り除くことは様々な有効成分も除去されているということでもあるので、シアバター本来の効能は減少しています。
未精製油のシアバターは、種子から抽出後に精製されず、本来含有される有効成分である不純物がそのまま含まれているので、こちらが本来のシアバターと言えます。オーガニック製品に使用されるのは、そのほとんどがこちらになります。未精製油のシアバターは、精製油のシアバターと違い、栄養分もより多く含まれていて、精製油よりも多くの効能が期待できます。

しかしその反面、不純物の多さから劣化が早く、不純物にアレルギーを持つ方には使用できないという欠点があります。アレルギー体質の方が使用する場合、パッチテストをするなどの対策も必要かもしれません。なお、未精製油でもアレルギーはあるので注意は必要です。
オーガニック製品でシアバターというとほとんどが化粧品や化粧水、クリームなどに使用されますが、それらの製品は、保湿効果や肌の修復、抗炎症作用などを目的に使用され、ほとんど未精製油が使用されています。シアバターは、もともと食品として使用されている油脂なので、化粧品についても安全性が評価されており、安心して使用することができます。